eSIMがローミングより得になるタイミングを見極める
広告の数字ではなく自分の数字で計算しましょう。計算はたった3行で済みます。

早わかり
- 日数に契約している通信会社の1日あたりのローミング料金を掛け、同程度のデータ容量のeSIMプランと比較してみましょう。
- 端末の台数も掛け合わせてください。ローミング料金は端末ごとに発生します。
計算すべき3つの項目
- ローミング総額 = 1日あたりの料金 × 日数 × 端末数
- eSIM合計費用=プラン料金×自分専用の回線が本当に必要な端末数
- 両者を比較し、旅行1回あたりの差を確認する

一般的な損益分岐点
原則として、滞在が長く端末数が多いほどeSIMが有利になります。プランごとに一度の支払いで済む一方、ローミングは使用日数が増えるごとに料金がかさんでいくためです。
表示価格だけを比べると、判断を誤る理由
ほとんどの広告は、1日のローミング料金か、1GBあたりのeSIMの価格という、1つの数字を前面に出しますが、1つの数字では、旅行全体の実際の費用は表せません。両者は、課金の仕方が異なるためです。ローミングは、オンにしている日数で課金され、ほとんどのeSIMプランは、前もって購入した、決まった量のデータに対して課金されます。公平に比べるには、まず、両方を同じ基準に換算する必要があります。
ローミングが、1日の料金のほかに、実際に課金するもの
広告されている1日の料金には、条件が含まれていることがよくあります。その価格に含まれる、全速のデータ量が限られていて、それを超えると、低速になるか、別の料金で課金される、といったものです。プロモーションの中には、思っていたより短い期間や、狭い範囲の国しか対象にしていないものもあります。正確な数字は、通信事業者や個々のプランによって異なるため、比べる前に、ご自身の通信事業者の全条件を、読んでおく価値があります。
eSIMプランが、実際に課金するもの
ほとんどのeSIMプランは、前もって合意された、一定量のデータに対して、1回だけ課金され、そのデータが続く限り、追加の1日料金はありません。旅行が終わる前になくなった場合は、追加のチャージや、新しいプランが必要になることがあり、データの使用が通常より多くなりそうなら、最初から織り込んでおくべき費用です。
人が忘れる変数:端末の数
ローミングは、回線ごと、端末ごとに課金されるため、スマートフォンとタブレットの両方が、それぞれのデータを必要とする旅行では、ローミングの合計は、端末の数に応じて、必ず上がります。eSIMにも同じことが当てはまります。端末ごとに、それぞれのプロファイルが必要です。何かを計算する前に、独自のデータが本当に必要な端末の数を数えることは、日数を数えることと、同じくらい重要です。

計算すべき3つの行を、実際に当てはめてみる
先に触れた、3行の原則は、何かを計算する前に、4つの数字を集めることで、実用的になります。ご自身の通信事業者の1日のローミング料金、旅行の日数、それぞれ独自のデータが必要な端末の数、そして、使うと見込まれるデータ量にほぼ合った、eSIMプランの価格です。4つがそろえば、2つの式に、当てはめられます。
- 1ご自身の通信事業者の、1日のローミング料金を調べるご自身の通信事業者のアプリやウェブサイトを、直接確認してください。ほかの事業者の数字や、その後変わっているかもしれない古いレビューは、使わないでください。
- 2旅行の日数を数える旅行期間全体ではなく、ローミングを実際にオンにする日から数えてください。宿泊先にWi-Fiがあれば、データがまったく不要な日もあるためです。
- 3それぞれ独自のデータが必要な端末を数えるほかの端末からテザリングするだけのものではなく、独立してオンラインになる必要がある端末だけを、数えてください。
- 4想定する使用量に近い、データ量のeSIMプランを探すデータ計算ツールを使って、この旅行の使い方をカバーできそうな量を、見積もってください。
- 5数字を両方の式に入れて、比べるローミングの合計=1日の料金×日数×端末数、eSIMの合計=プランの価格×本当に独自の回線が必要な端末数。そのうえで、差を見てください。
| 項目 | あなたの数字 |
|---|---|
| 1日のローミング料金(ご自身の通信事業者による) | 記入する |
| ローミングを実際にオンにする日数 | 記入する |
| それぞれ独自のデータが必要な端末の数 | 記入する |
| 同程度のデータ量のeSIMプランの価格 | 記入する |
ご自身の旅行の数字を書き込むための、空白の表
短い旅行と長い旅行:数字はどう変わるか
ローミングは日数で課金されるため、旅行が短いほど、ローミングの合計は、eSIMプランの価格に近づきます。一方、旅行が長くなると、ローミングは1日ごとの料金が加算され続けますが、eSIMは、データが続く限り、一定の価格のままです。通常、旅行が長くなるほど、eSIMがローミングをさらに引き離していきます。
ローミングが本当に有利な場合
ローミングのほうが、実際に有利になる状況があります。1、2日だけの旅行や、2本目の回線を追加するよりも、同じ番号で連絡が取れることのほうが重要な場合です。数日間のためだけに新しいプランを丸ごと買うよりも、ローミングを一時的にオンにするほうが、簡単で安く済むこともあります。
| 項目 | ローミング | eSIM |
|---|---|---|
| 同じ番号で、連絡が取れる状態を保つ | すぐに、同じ番号のまま使える | 新しいeSIMの番号を伝えるか、自宅のSIMと並行して運用する必要がある |
| 旅行前の準備 | 通常は、通信事業者のアプリで、ローミングをオンにするだけ | プロファイルを、事前に購入してインストールする必要がある |
| 数日にわたる、長い旅行 | 費用が、毎日積み上がる | データが続く限り、費用は一定のまま |
人が含め忘れる、隠れた費用
- この旅行をより正確に見積もるための、前回の旅行で実際に使ったデータ量
- 旅行期間全体ではなく、ローミングを実際にオンにする日数
- メインのスマートフォンだけでなく、独自のデータが必要な、すべての端末
- 旅行が複数の国にまたがる場合は、旅程のすべての国
複数の国への旅行:地域プランか、国ごとの個別プランか
旅行が複数の国にまたがる場合、ローミングは、通常、各国それぞれの1日の料金で課金され、国によって、かなり異なることがあります。一方、eSIMプランの中には、途中でプランを切り替えずに、1つの価格で複数の国をカバーするものがあります。地域プランと、国ごとの個別プランのどちらを選ぶかは、旅程が地域プランで完全にカバーされるか、そして、国ごとにデータの必要量がどれだけ異なるか、によって決まります。

価格以外に、選択を左右しうる理由
価格がすべてとは限りません。ローミングの利点は、誰にも新しい番号を知らせることなく、同じ番号で、すぐに連絡が取れることです。eSIMの利点は、旅行の前に自宅で購入して設定でき、現地で外国の通信事業者自身の手続きに頼る必要がなく、しばしば、データ量を、実際に必要なものに、より正確に合わせられることです。
旅行の途中で、計算をやり直すべきとき
旅行の途中で旅程が変わった場合、たとえば、予定より長く滞在する、元のルートになかった国を加える場合は、最初の計算に頼らず、更新した数字で、この3行をやり直してください。最初の計算は、実際に起きていることと、もはや合わないかもしれないためです。
どちらが安いかを決める前に、請求書全体を読む
ローミングとeSIMの費用比較は、たいてい、同じところで間違えます。表示された数字だけを比べてしまうのです。実際の費用には、いくつかの部分があります。プランそのもの、通信量を超えた後の料金、そして、旅行の途中でデータが尽きたために、ホテルのWi-Fiを買うという、隠れた出費です。それぞれの選択肢に、3つの質問をしてください。何日をカバーするか、どれだけのデータが含まれるか、そのデータがなくなったら、どうなるか。この3つの答えは、表示価格よりも、はるかに正直に比較できます。
| 尋ねること | 重要な理由 |
|---|---|
| 通信量を超えると、どうなるか? | 低速になるものもあれば、単位ごとに課金されるものもあります。長い旅行では、その差がすべてです |
| 日数は、どう数えるか? | 暦の日か、有効化から24時間ごとか。プランごとの条件を確認してください |
| 通話とSMSは含まれるか? | 旅行用のプランは、通常、データが中心です。タイの通話を受ける必要があるなら、タイの回線も、並行して有効にしておいてください |
価格の比較を正直にする、3つの質問
それらの答えが得られたら、1GBあたりではなく、実際の旅行の1日あたりの費用として、計算してください。購入しているものは、旅行する日数の間、接続されていることだからです。同じ渡航先でも、3日間の旅行と2週間の旅行では、異なる答えになることがあります。
- フライトを含め、実際の旅行日数を書き出す
- ご自身の統計から、データ量を見積もる
- データがなくなったとき、何が起きるかを確認する
- 1日あたりの費用に換算してから、比べる
ローミングがまだ理にかなう場合
eSIMは、すべての旅行にとって、自動的に答えになるわけではありません。タイの番号で連絡が取れる状態を保つ必要がある、1、2日の非常に短い旅行なら、今の通信事業者のローミングパスのほうが、何も設定する必要がないため、簡単なことがあります。スマートフォンがeSIMに対応していない場合や、まだキャリアロックがかかっている場合も同様で、選択肢は、自然に絞られます。どちらか一方が、常に安いという思い込みからではなく、旅行と端末の、実際の制約から、出発してください。
数日を超える旅行では、たいてい、状況が逆転します。渡航先のデータプランの1日あたりの費用は、一定で予測しやすい傾向があるのに対し、ローミングで通信量を超えることは、まさに請求額が膨らむところだからです。その条件を、決め手として扱い、表示価格は二の次にしてください。
繰り返し使える、計算の方法
誰の価格も引用せずに、答えを出す方法を紹介します。紙に3行を書きます。旅行の日数、1日に使うと見込むデータ量、そして、それぞれの選択肢で、そのデータがなくなったら何が起きるか。そのうえで、各提供元が現在提示している価格を、同じ小さな表に入れます。そのように並べると、ご自身の旅行に合う、より良い選択肢が明らかになり、宣伝の文句を、鵜呑みにする必要は、まったくなくなります。
次の旅行のために、記録を残す
帰ってきたら、どこかに2行、メモしてください。実際に使ったデータ量と、余った量、または足りなかった量です。その小さな記録は、もう一度見積もりを繰り返すよりも、次の購入を、はるかに正確にします。同じ渡航先に戻るなら、どのサイズが合うか、すぐに分かります。2、3回の旅行を重ねると、そのメモは、どんな一般的な推奨よりも、優れた指針になります。ご自身の旅の仕方だけから、作られているためです。
よくある質問
eSIMがローミングを上回り始めるまでに、何日かかりますか?+
決まった日数はありません。ご自身の通信事業者のローミング料金と、検討しているeSIMプランによって、変わるためです。確実な方法は、ご自身の通信事業者の料金と、実際に検討しているプランで、3行の計算をやってみることです。
タブレットやほかの端末も、計算に含めるべきですか?+
はい、その端末が、独立して自分のデータを必要とする場合は、含めてください。ローミングもeSIMも、端末ごとに課金されるため、それを除くと、実際の費用を低く見積もることになります。
レビューで見た、ほかの事業者のローミングの数字を、自分のものの代わりに使えますか?+
いいえ。ローミング料金は、事業者によって異なり、各事業者自身のプロモーションによって、時間とともに変わります。計算する前に、必ず、ご自身の通信事業者のアプリやウェブサイトで、現在の料金を確認してください。
どれだけのデータを使うか分からない場合、購入前に、何をすればよいですか?+
サイトのデータ計算ツールを使って、地図、メッセージ、動画のストリーミングなど、予定している使い方から見積もり、推測ではなく、その数字に近いプランを選んでください。
地域eSIMプランは、国ごとの個別プランを買うより、常に安いですか?+
常にそうとは限りません。旅行がその地域を完全にカバーするか、国ごとにデータの必要量がどれだけ異なるか、によります。決める前に、実際の旅程に照らして、両方の選択肢を比べてください。
参考情報
About the author

Bob Kanokphon Thongdee
- Co-founder of eSIMonline.asia
- More than 7 years in online marketing
- Founder of Cojourney Visa and Cojourney Travel
InstagramとTikTokにはウェブ共有ボタンがないため、代わりにスマホの共有シートを開くか、リンクをコピーします。









